平成29年度 サッカー大会・試合日程の予定を決定する前に

2016年3月10日公布の「JFAの熱中症ガイドライン」を一読してから大会主催者・運営者、学校やクラブチームの責任者は、2017年の試合日程を検討してみてください。

日本サッカー協会の2016年6月16日公布の「熱中症ガイドラインについて＜FAQ＞ (16.06.16 改訂)」の文面最後には、

Q. 本ガイドラインの対象はどこまで？
A. 日本国内で開催される全ての試合です。よって、全国大会だけでなく地域や都道府県、市町村単位の試合についてもガイドラインで規定されます。

Q. 練習時には適用されないのですか？
A. 本ガイドラインは試合のみに適用することとしますが、練習の際にも熱中症を防ぐために本ガイドラインに記載している対策を十分に講じて下さい。特に WBGT の過去値や予報値を把握する、定期的に日影に入ってカラダを冷やしスポーツドリンク等を飲むなどの行動が推奨されます。

Q. 本ガイドラインに違反した場合はどうなる？
A. 懲罰規定により懲罰の対象となります。しかし、それ以前の問題として選手等の命を守るための対策であることを十分に認識し、ガイドラインを遵守することが必要です。

後日懲罰規定を読み込んでみます・・・

日本サッカー協会(JFA）熱中症対策ガイドラインの規定は

【大会/試合スケジュールの規制(事前の準備)】
大会/試合を開催しようとする期間の各会場（都市）における、過去5年間の時間毎のWBGTの平均値を算出し、その数値によって大会/試合スケジュールを設定する。必要に応じて、試合時間を調整して早朝や夜間に試合を行う、ピッチ数を増やす、大会期間を長くするなどの対策を講じる。

①WBGT=31℃以上となる時刻に、試合を始めない。(キックオフ時刻を設定しない。5年間の平均でキックオフ時点で31℃以上であればその会場のスケジュールの設定はできない。　「JFA 熱中症対策<A>と<B>」の対策を講じても試合予定はできない)

②WBGT=31℃以上となる時刻が試合時間に含まれる場合は、事前に「JFA 熱中症対策<A>+<B>」を講じた上で、試合日の前日と翌日に試合を行わないスケジュールを組む。

「含まれる」とは、
左画像の赤グラフのように、キックオフ時点でのWBGTが31℃以下であり、試合途中で31℃以上になる場合である。　試合時間中から平均が31℃を以上になる場合は「JFA 熱中症対策<A>+<B>」の対策をとらなければならない。(平均値31℃以上で<A>+<B>の対策をとってもダメである。公布されているので運営者のミスであると判断されます)<B>の対策方法は高いこともあり、過去5年間の平均値が事前に計算できるので、現地当日の対応だけでは問題となる。　事故が起きてからは協会は通知していることになるので、正確に計算して対応が必要となる。　WBGT値は1時間おきにしかないので、必要ならば10:00キックオフでなく9:50キックオフが必要にある場合が想定される。　

③WBGT=28℃以上となる時刻が試合時間に含まれる場合は、事前に「JFA 熱中症対策<A>」を講じる。
・屋根の無い人工芝ピッチで試合を行う場合は、天然芝等に比べて WBGT 値の上昇が見込まれるため、上記の値から-3℃した値を基準とする。
WBGT=28℃以上となる時刻は、屋根の無い人工芝ピッチは原則として使用しないとする「JFA熱中症対策<A>+<B>」を講じなければならないため、使用不可とする。
～JFA熱中症対策ガイドラインより抜粋～

つまり、試合の予定を立てる場合には、過去5年間のWBGTの平均値を出し、31℃以上の場合には、試合を行わない。
WBGTが28℃以上になる場合は、屋根の無い人工芝ピッチの使用はしてはならない。
となっています。

2012年から2016年の5年間で、群馬県前橋市（高崎市は統計値が無い）の10:00と12:00、14:00の3つの時間で平均を算出すると、

WBGT=31℃以上になることない。
しかし、屋根の無い人工芝ピッチの場合基準値が28℃となるため該当日が出てきます。
14:00の場合、28℃を超えるのは7/10～7/12、7/14、7/26～8/22となりますので、この期間に試合予定(練習試合を含むと考えられます)を立てる場合は、屋根の無い人工芝ピッチの使用はできないことになります。

JFA熱中症ガイドラインページ

記事中のグラフ画像は、見やすくするために前後2日の平均値で表示していますので、実際はもっとギザギザのグラフとなります、裁判所に提出する証拠資料として使用はできません。　またこのグラフの最高値(赤線)は5年間の最高値となります。

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